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「法人カードのポイントはどうやって貯めれば良いでしょうか?」
「法人カードのポイントはどうやって使うと経費削減につながりますか?」
法人カードにも、個人向けのクレジットカードと同じようにポイントが貯まるものが少なくありません。今回は、法人カードのポイントで経費削減。ポイントの貯め方と活用法について解説します。
法人カードのポイントの仕組み
法人カードも、個人向けのクレジットカードと同じようにポイントが付与されます。これは全く同じ仕組みで、カード利用額に応じてポイントが付与される形になります。
例:JCB法人カード
- 1,000円(税込)のカード利用 = 1ポイント(Oki Dokiポイント)
法人カードのポイントの付きやすさを比較するときには「ポイント還元率」で比較することになります。
ポイント還元率とは
を言います。
還元される金銭的価値 = 付与されるポイント × ポイントの現金・電子マネー・商品券への交換率
で計算されます。
前述したJCB法人カードの場合
例:JCB一般法人カード
1,000円(税込)のカード利用 = 1ポイント(Oki Dokiポイント)
Pontaポイントと交換する場合
1ポイント(Oki Dokiポイント) = 4円分(Pontaポイント)
- ポイント還元率 = 還元される金銭的価値:4円 / カード利用額:1,000円 = 0.4%
nanacoポイントと交換する場合
1ポイント(Oki Dokiポイント) = 5円分(nanacoポイント)
- ポイント還元率 = 還元される金銭的価値:5円 / カード利用額:1,000円 = 0.5%
支払額に充当する(キャッシュバック)場合
1ポイント(Oki Dokiポイント) = 5円分(支払に充当)
- ポイント還元率(キャッシュバック率) = 還元される金銭的価値:3円 / カード利用額:1,000円 = 0.3%
となるのです。
JCB一般法人カードは
- ポイント還元率:最大0.5%
- キャッシュバック率:0.3%
という法人カードということになるのです。
ポイントの交換先
ポイントの交換先には
- 商品との交換
- マイル(マイレージ)との交換
- ほかのポイント、電子マネー、ギフト券との交換
- 支払額に充当(喝取バック)
が挙げられます。
例:JCB一般法人カード
商品との交換
- ホーム
- キッチン
- グルメ
- ヘルス&ビューティー
- エンターテインメント・レストラン
と、様々なジャンルの商品と交換可能です。
マイル(マイレージ)との交換
- JALマイレージバンク(JMB)【マイル】
- ANAマイレージクラブ【マイル】
- ANAマイレージクラブ【ANA SKY コイン】
- デルタ航空 スカイマイル
ほかのポイント、電子マネー、ギフト券との交換
- ビックポイント
- ビックネットポイント
- ベルメゾン・ポイント
- ジョーシンポイント
- 楽天ポイント
- セシールスマイルポイント
- 楽天Edy
- カエトクカード
- スターバックス カード チャージ
- WAONポイント
- Pontaポイント
支払額に充当(キャッシュバック)
法人カードのポイントの効率的な貯め方
1.ポイント還元率の高い法人カードを選ぶ!
法人カードのポイント還元率は個人向けのクレジットカードよりも低い!
ポイントの付与はポイント還元率で比較できるのですが
- 法人カードのポイント還元率の相場は0.5%
- 個人向けのクレジットカードのポイント還元率の相場は1.0%
となっています。
なぜ、ポイント還元率が個人向けのクレジットカードよりも低く設定されているかというと、クレジットカード会社の立場になると、法人向けのクレジットカードというのは個人向けのクレジットカードよりも「貸し倒れリスク」が高いのです。
「貸し倒れリスク」が高いと、十分な利益を確保できないため、還元できるポイントも少なくなってしまうのです。また、「貸し倒れリスク」が高い為、法人カードを発行しているクレジットカード会社も少なく、「ポイント還元率を手厚くしてなんとか顧客獲得をしたい」という意向も働きにくいのです。
そのため、個人向けのクレジットカードよりも、法人カードの方がポイント還元率は低く設定されているのです。
だからこそ、
ということになるのです。
ポイント還元率の大きい法人カードには
- 優待店、特約店でポイント倍増
という法人カードもありますが、基本的には
ポイント倍増がなくても、ポイント還元率が高い法人カード
をおすすめします。
法人利用の場合は、優待店、特約店以外のカード利用が多くなってしまうからです。一部の、特約店、優待店でポイント倍増がある法人カードよりも、どのお店で使っても、高いポイント還元率の法人カードの方が、ポイントは貯まりやすいのです。
ポイント還元率の高い法人カード
NTTファイナンス Bizカード レギュラー
- ポイント付与 1,000円 = 10ポイント
- 1ポイント = 1円
- ポイント還元率:1.0%
- キャッシュバック:可能
国際ブランド | Visa |
初年度年会費(税込) | 0円 |
2年目~年会費(税込) | 0円 |
年会費優遇条件 | - |
ポイント還元率/基本 | 1.00% |
ポイント還元率/上限 | 1.00% |
ポイント倍増方法 | - |
- |
ラグジュアリーカード/Mastercard Gold Card
- キャッシュバック:1.5%
国際ブランド | Mastercard® |
初年度年会費(税込) | 220,000円 |
2年目~年会費(税込) | 220,000円 |
年会費優遇条件 | - |
ポイント還元率/基本 | 1.50% |
ポイント還元率/上限 | 3.30% |
ポイント倍増方法 | 商品券との交換 |
- |
2.年会費の安い法人カードを選ぶ
単純にポイント還元率が高いだけでは、お得とは言えません。
年会費が安くて、ポイントが貯まりやすい法人カードを選ぶ必要があります。
前述した2つの法人カードの場合
NTTファイナンス Bizカード レギュラー
- 年会費:永年無料
- ポイント還元率:1.0%
ラグジュアリーカード/Mastercard Gold Card
- 年会費:22万円(税込)
- キャッシュバック:1.5%
ですから、年会費を考えれば、還元率は低いものの年会費永年無料のNTTファイナンス Bizカード レギュラーの方がお得なのです。
3.マイル還元率の高い法人カードも狙い目
法人カードの中には「ポイント」ではなく、「マイル」が貯まる法人カードもあります。
マイル(マイレージ)も、ポイントと同じように
- 他のポイントや電子マネー、ギフト券にも交換できる
のです。
JALマイルの交換先
- Amazonギフト券 10,000マイル:10,000円相当のAmazonギフト券
- ファミリーマート 10,000マイル:ファミリーマート専用プリペイドカード10,500円分
- dポイント 10,000マイル:10,000円相当のdポイント
- Ponta 10,000マイル:10,000円相当のPontaポイント
JALマイル還元率:1.0%の法人カードを利用して、貯めたマイルをAmazonギフト券に交換すれば、ポイント還元率:1.0%の法人カードを利用するのと変わらないのです。
マイル還元率の高い法人カード
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
- マイル還元率:1.125%
- 貯まるマイル:JALマイル
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
【年会費特典】初年度年会費無料 |
国際ブランド | AMEX(アメックス) |
初年度年会費(税込) | 22,000円 |
2年目~年会費(税込) | 22,000円 |
年会費優遇条件 | - |
ポイント還元率/基本 | 0.50% |
ポイント還元率/上限 | 1.00% |
ポイント倍増方法 | ●海外利用 海外利用:2倍 |
※こちらのページからアクセスしたクレディセゾン公式ページに記載のないキャンペーンは対象外となります。あらかじめご了承ください。 |
ANAダイナースカード+ビジネス・アカウントカード
- マイル還元率:1.0%
- 貯まるマイル:ANAマイル
ANAダイナースカード+ビジネス・アカウントカード
【年会費特典】初年度年会費無料 |
国際ブランド | Diners |
初年度年会費(税込) | 29,700円 |
2年目~年会費(税込) | 29,700円 |
年会費優遇条件 | アカウントカード年会費5,500円(税込)が必要 |
ポイント還元率/基本 | 0.40% |
ポイント還元率/上限 | 0.80% |
ポイント倍増方法 | ●ポイントアップ加盟店 ホテル:2倍 レストラン:2倍 ショップ:2倍 |
法人カードで貯めたポイントの活用法
ポイントは社長の個人用に使っても良い
基本的に法人の経費利用で貯めたポイントは、会計上は法人の雑収入になるものです。法人の収入なのですが、本来的には、法人の利用のためにしかポイントは利用できないのです。
雑収入は、会社の収入ということになり、法人カードで貯めたポイントを個人的なものに使うと給与や役員報酬とみなされてしまう可能性もあるのです。
ただし、現実は、税法上は「ポイントの取り決めというのは確定していない」のです。過去に法人カードで貯めたポイントを経営者個人が利用しても、それを税務署に指摘された事例はないのです。
明確に法人カードで貯めたポイントを個人利用してはいけないという判断になる前であれば
「法人カードで貯めたマイルで、家族旅行に行く」
という使い方も、おすすめです。
キャッシュバックがある法人カードが便利
ポイントを法人向けに利用する一番簡単な方法は「引き落とし口座へのキャッシュバック」「支払額に充当」です。これは、お金として直接入ってくる、直接支払額が割引されるので、そのままお得になります。直接的な「経費削減」という意味でも、一番使い勝手の良いものと言えます。
法人カードのキャッシュバックには
- 直接キャッシュバックできる(口座に振り込まれる)
- 支払額に充当される(支払額が割引される)
の2種類があります。
多くの法人カードでは、どちらかのキャッシュバック機能を備えているケースが多いです。
商品への交換や他のポイントへの交換の場合は
- 有効期限がある
- ポイントを交換する商品に悩む
- ポイントの端数が使い切れない
という問題が発生するため、
- 何も考えずに済む
- 端数も使い切れる
- 有効期限で失効することがない
キャッシュバックの方が何倍も、利便性が高いのです。
ポイントは色々な事務用品にも利用可能
法人カードで貯めたポイントも、個人向けのクレジットカードで貯めたポイントも、同じポイントなので、使い勝手は変わりません。Tポイント、Pontaポイント、dポイントなどの共通ポイントなどに交換することもできるため、楽天市場やYahoo!ショッピングなどでも使用可能です。Amazonギフト券であれば、Amazon.co.jpでも使用できます。
事務所の備品やPCなどのオフィス用品、オフィス家具などをポイントで購入することが可能です。飲食代に充当することもできるので、社員同士での食事や飲み会などで使用することもできます。
法人カードのポイントは、法人利用で高額な金額にできる!
法人カードは会社の経費利用で使うクレジットカードです。個人向けのクレジットカードとは違って、利用額が高額になりやすいのです。
筆者の場合、社員3人の零細企業ですが
- google、Yahoo!の広告宣伝費:月100万円
- クラウドワークスでの仕事の外注費:月30万円
- 事務用品の購入:月10万円
- 接待交際費:月10万円
と細かく分ければまだありますが月150万円の経費利用を法人カードで行っています。
月150万円 × 12カ月 × ポイント還元率0.5% = 9万円分のポイント
月150万円 × 12カ月 × ポイント還元率1.0% = 18万円分のポイント
です。
社員3人の零細企業の法人カードであっても、ポイントだけで毎年9万円、18万円分のポイントが貯まる計算になるのです。
業種によって、法人カードで経費利用ができるものが多い業種、少ない業種あるかと思いますが、ネットが普及してオンラインサービスが増えている現在では、多くの企業で経費の法人カード払いの金額が増えているのです。
だからこそ、少しでも高いポイント還元率の法人カードを選ぶべきなのです。
法人カードのポイント利用時の注意点
まとめ
法人カードも、個人向けのクレジットカードと同じようにポイントが貯まります。
法人カードのポイントを貯めるには
- 1.ポイント還元率の高い法人カードを選ぶ!
- 2.年会費の安い法人カードを選ぶ
- 3.マイル還元率の高い法人カードも狙い目
という方法があります。
また、法人カードで貯めたポイントの活用法には
- ポイントは社長の個人用に使っても良い
- キャッシュバックがある法人カードが便利
- ポイントは色々な事務用品にも利用可能
などがあります。
会社の経費利用は、うまくクレジット払いを集約させれば、かなりの高額の利用額になります。比例して、貯まるポイントも高額になるため、ポイント還元率の高い法人カードを利用して、クレジット払いを集約させることが、一番お得に法人カードを使う方法となります。個人向けのクレジットカードよりも、ポイント還元率が低い法人カードだからこそ、ポイント還元率の高い法人カードを選ぶことが重要です。