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主要な法人カードは毎月、新しいキャンペーンを展開しています。法人カードに申し込むだけで、数千円から数万円のポイントやマイル、商品券、ギフトカードなどがもらえるキャンペーンは賢く使うべきです。「キャンペーンが手厚い法人カードを選ぶ」というのも、法人カードを比較検討する一つの方法なのです。
法人カードキャンペーン比較/2025年4月
法人カードでキャンペーンを比較するポイント
ポイントその1.キャンペーンの適用条件をチェックする!
キャンペーンというのは「最大○○円」と書かれていますが、無条件で「最大額」がもらえるわけではありません。
例えば
2018年11月17日時点で開催されているJCB法人カードのキャンペーンは
ゴールド法人カード、プラチナ法人カードなら
最大12,000円分プレゼント!
と記載されています。
これだけ見ると
- JCB一般法人カード → 7,000円分がもらえる
- JCBゴールド法人カード → 12,000円分がもらえる
- JCB法人カード/プラチナカード → 12,000円分がもらえる
と勘違いしてしまいそうですが
しかし、キャンペーン詳細を見てみると・・・
キャンペーン1
インターネット新規ご入会で!
JCBギフトカードをもれなく
3,000円分プレゼント
JCBゴールド法人カード、JCBプラチナ法人カードなら
8,000円分プレゼント
キャンペーン2
インターネット新規ご入会と同時に使用者追加で!
1名様につきもれなく、JCBギフトカード
2,000円分プレゼント
(最大4,000円分)
となっています。
入会でもらえるのは
- JCB一般法人カード → 3,000円分がもらえる
- JCBゴールド法人カード → 8,000円分がもらえる
- JCB法人カード/プラチナカード → 8,000円分がもらえる
だけなのです。
後は、従業員などの追加カードを発行すると
- 1名:2,000円分
- 2名:4,000円分
というキャンペーンになっています。
2018年11月17日時点で開催されている三井住友ビジネスカード for Ownersのキャンペーンは
新規入会キャンペーン
新規入会および一定金額ご利用などで
もれなく 最大12,000円分 プレゼント!
お申し込み前に必ずキャンペーンの詳細をご確認ください。
と記載されています。
これだけ見ると
- 三井住友ビジネスカード for Ownersならどのカードでも、12,000円分がもらえる
と勘違いしてしまいそうですが
しかし、キャンペーン詳細を見てみると・・・
新規ご入会&2ヵ月後までに20万円ご利用でVJAギフトカードプレゼント
クラシック(一般)2,000円分
ゴールド・プラチナ 9,000円分
三井住友ビジネスカード for Owners新規ご入会時に、お支払い方法を「マイ・ペイすリボ」に設定
(カード入会月の2ヵ月後末までに合計20万円(含む消費税等)以上ご利用)
2,000円分
電子マネー「iD」同時ご入会
(カード入会月の2ヵ月後末までに合計20万円(含む消費税等)以上ご利用)
1,000円分
となっています。
入会だけでもらえるのは
0円
なのです。
このように法人カードに限らず、クレジットカードのキャンペーンというのは
「最大○○円分のキャンペーン」
となっていますが、キャンペーン詳細を見てみると。・・・
- 条件Aを満たすと → ○○円分
- 条件Bを満たすと → ○○円分
- 条件Cを満たすと → ○○円分
- 条件Dを満たすと → ○○円分
合計:最大○○円分
という表現をしているのです。
法人カードのキャンペーンを比較するときは
キャンペーン詳細を見て、キャンペーン適用条件をチェックしなければならない
ということです。
前述した「JCB法人カード」「三井住友ビジネスカード for Owners」を比較してみると
最大額だけを見て比較すると
「JCB法人カード」
ゴールド法人カード、プラチナ法人カードなら
最大12,000円分プレゼント!
「三井住友ビジネスカード for Owners」
新規入会および一定金額ご利用などで
もれなく 最大12,000円分 プレゼント!
としか書いていないのですから
「三井住友ビジネスカード for Owners」の方が「もれなく」12,000円分がもらえるんだ。
と思うのも、致し方ありません。
しかし、実際に入会だけでもらえるギフトカードで比較すると
- JCB一般法人カード → 3,000円分がもらえる
- JCBゴールド法人カード → 8,000円分がもらえる
- JCB法人カード/プラチナカード → 8,000円分がもらえる
- 三井住友ビジネスカード for Owners → 0円
なのですから、入会しか検討していない方にとってみれば「JCB法人カード」の方がお得なのです。
このような表現のトリックに惑わされないことが重要です。
ポイントその2.キャンペーンの期間をチェックする
例
2018年11月17日時点で開催されている三井住友ビジネスカード for Ownersのキャンペーンは
期間
2018年9月29日~2019年3月29日カードお申込み分まで
カード発行期限:2019年4月30日
カードご入会日(発行日) | カードのご利用期限 | ギフト発送月 |
---|---|---|
2018年9月29日~10月31日 | 2018年12月31日 | 2019年3月末日頃まで |
2018年11月1日~11月30日 | 2019年1月31日 | 2019年4月末日頃まで |
2018年12月1日~12月31日 | 2019年2月28日 | 2019年5月末日頃まで |
2019年1月1日~1月31日 | 2019年3月31日 | 2019年6月末日頃まで |
2019年2月1日~2月28日 | 2019年4月30日 | 2019年7月末日頃まで |
2019年3月1日~3月31日 | 2019年5月31日 | 2019年8月末日頃まで |
2019年4月1日~4月30日 | 2019年6月30日 | 2019年9月末日頃まで |
となっています。
キャンペーン期間には、キャンペーンが適用される期間があります。
○○日までの申込まで有効
というものが多いです。
また、三井住友ビジネスカード for Ownersのキャンペーンでは
といものがあるので、この特典を得るための期間
カードのご利用期限
というのも明記されているのです。
これらの情報も「キャンペーン詳細」ページにしか記載されていないので、時期を外さないように注意が必要です。
ポイントその3.キャンペーン条件を無理に適用してはいけない!
クレジットカード会社がキャンペーンを企画立案するときは
「できるだけ、損をしない形でキャンペーンを組み立てたい」
と考えるものです。
そのため、
○カ月以内に○万円以上のカード利用があれば → ○円のプレゼント
カード利用額が大きくなれば、その分手数料収入が増えるので還元できる
リボ払いの設定をすれば → ○円のプレゼント
リボ払いを利用してくれれば、その分リボ払い手数料収入が増えるので還元できる
従業員用の追加カード(家族カード)の発行で → ○円のプレゼント
従業員用の追加カード(家族カード)の年会費収入があるので、還元できる
というような条件を設定してくるのです。
はじめから、
- ○カ月以内に○万円以上のカード利用
- リボ払い
- 従業員用の追加カード(家族カード)の発行
を予定している方の場合は、そのまま「ラッキー」として、キャンペーンの特典を受け取れば良いのですが・・・
特典をもらうために
- ○カ月以内に○万円以上のカード利用をする
- リボ払いをする
- 従業員用の追加カード(家族カード)の発行をする
というのでは、コストの方が大きくなってしまうので「本末転倒」です。
法人カードのキャンペーンは無理やり適用条件をクリアしに行ってはいけないのです。
ポイントその4.キャンペーンで法人カードを決めるものではない!
法人カードというのは、一過性の特典である「キャンペーン」で決めるものではありません。
- 継続的に適用される「ポイント還元率の高さ」
- 接待や営業で効果を発揮する「ステイタス性」
- コスト「年会費」
- ビジネスでの使い勝手
- 出張での使い勝手
- 接待での使い勝手
- 従業員の追加カード発行の使い勝手
・・・
など、様々な要素で決定すべきものです。
「お得なキャンペーンをやっている法人カードにしようと思う。」
と思うのは仕方がありませんが・・・
- キャンペーンに釣られて、ステイタス性の低い法人カードにして、接待に失敗する
- キャンペーンに釣られて、コンシェルジュデスクが機能しない法人カードにして、接待に失敗する
- キャンペーンに釣られて、出張のメリットがない法人カードにして、出張時のトラブルに適用できない
- キャンペーンに釣られて、ポイント還元率の低い法人カードにして、結果的に損をしてしまう
というのでは、意味がないのです。
キャンペーンは、法人カードを比較する上での比較検討要素にはなりますが、一時的な特典であり、法人カードの重要な比較検討要素にはなりえないのです。キャンペーンの特典は、参考程度に考慮しなければならないのです。キャンペーンを重視して、法人カードを決めるのは避けましょう。