法人デビットカードとは。実際の使い勝手は?

bank128_128法人デビットカードとは何でしょうか?法人カード・法人クレジットカードと比較して、法人デビットカードについて解説します。

デビットカードとは

デビットカードというのは、クレジットカードと同じくお店などの料金支払いに利用できる決済用のカードのことを言います。

デビットカードがクレジットカードと違う大きな特徴は「銀行口座からリアルタイムに引き落とされる」ことです。

クレジットカードの場合は、クレジットカードを利用して決済をすると、その月末に利用額が確定され、その翌月末に引き落とされるというのが一般的な支払いフローですが、デビットカードの場合は、決済をするとその決済時点で銀行口座から引き落としが行われるのです。

銀行口座とリアルタイムに連携する必要があるので、デビットカードはクレジットカード会社ではなく、銀行が発行する決済用カードになっているのです。

法人デビットカードとは

デビットカードの引き落とし口座が法人口座に設定されていて、法人や個人事業主向けに発行されるデビットカードのことを言います。

個人向けのデビットカードのクレジットカードと比較したメリット

クレジットカードと同じ店舗やインターネットショッピングで使える

デビットカードにも、VISAブランドのVISAデビットカード、JCBブランドのJCBデビットカードなどがあります。VISAブランドであれば、VISAが使える世界中のお店で使えるのです。実際、欧米ではクレジットカードよりもデビットカードの方が普及しているぐらいメジャーな決済カードなのです。

使いすぎない

デビットカードは銀行口座直結の決済用カードなので、決済時にリアルタイムで銀行口座から引き落としが行われます。支払額が銀行口座残高よりも多い場合には決済が成立しません。クレジットカードであれば、銀行口座残高とは関係なく、限度額までは利用できてしまうので、使いすぎを防ぐというメリットがあるのです。

審査がない

デビットカードはクレジットカードと違って、銀行口座を持てる15歳以上の方であれば作ることができます。クレジットカードのようにカード会社が立て替える必要がなく、貸し倒れリスクがないのです。貸し倒れリスクがないということは審査をする必要もないということです。基本的に住所があって、銀行口座を作れる人であればデビットカードは作れるのです。

15歳から作れる

クレジットカードの場合は高校生を除く18歳以上のい方でないと申し込みができません。しかし、デビットカードの場合は中学生を除く15歳以上の方であれば作ることができるのです。高校生で海外留学する場合など「親が仕送り用の銀行口座を用意して、そのデビットカードを持たせることで、現金を手元に持つリスクなく留学させる」という使い方があります。

海外での現地通貨の引き出しが可能

海外のATMを利用することができます。日本の銀行口座のデビットカードでも、海外ATMで引き出せば現地通貨に自動的に両替して引き出すことが可能です。

個人向けのデビットカードのクレジットカードと比較したデメリット

ポイントがクレジットカードと比較して貯まりにくい

デビットカードにもポイントサービスがあるのですが、ポイント還元率がクレジットカードと比較すると低くなってしまうのです。日本でクレジットカードの方が先に普及した理由が「ポイント」なので、このデメリットは比較的大きいものと言えるでしょう。

種類が少ない

クレジットカードは500枚以上のカードが発行されていますが、デビットカードというのは日本ではまだ普及しきれていない決済カードなので、20枚程度のカードしかないのです。種類が少ないということは、それだけ選択肢が狭まってしまうことになります。

年会費が有料のものも多い

クレジットカードと同じで年会費永年無料のデビットカードもあるのですが、銀行が発行している決済用カードで日本ではクレジットカードほどの歴史がないので、年会費有料のデビットカードの方が多いのが現状です。

法人デビットカードは、個人向けのデビットカードのメリットがなくなってしまう!

法人デビットカードの場合は、個人向けのデビットカードにあるメリットがなくなってしまうので、注意が必要です。

法人デビットカードは審査がある

個人向けのデビットカードの場合はほぼ審査はありません。銀行口座が作れる方で、15歳以上であれば、ほとんどの方が発行することができます。

しかし、法人経営者、個人事業主の場合は、そうはいきません。単純に法人口座を作る段階で審査が必要になってくるのです。最近はとくに金融庁から各銀行に簡単に法人口座を開設しないようにお達しが来ています。

固定電話がない、バーチャルオフィスを利用している、起業直後で実績がない・・・場合に法人口座が開設できないケースも多いのです。詐欺目的の法人口座開設をする悪徳業者が後を絶たないため、このような状況になっています。

法人カードよりは審査は厳しくないのですが、法人デビットカードも審査が必要なので、個人向けのデビットカードのような審査なしのメリットはなくなってしまうのです。

使いすぎないのは個人だけ。資金繰りで見れば法人カードの方が良い

法人経営者や個人事業主の場合は、デビットカードだから使いすぎないとかクレジットカードだから使いすぎてしまうというのは関係ありません。

経営計画に従って資金繰りをするのが通常ですので、リアルタイムで法人口座から引き落とされる法人デビットカードよりも、1ヶ月~2ヶ月後に法人口座から引き落とされる法人カードの方が資金繰りは楽になるのです。

個人向けのデビットカードはリアルタイムの引き落としが使いすぎないというメリットになっていたのですが、法人デビットカードの場合は、逆に資金繰りの悪化というデメリットになってしまうのです。

使えないところもまだまだ多いデビットカード!

これはYahoo!のインターネット広告の支払いカード登録画面です。

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注釈には「VISAデビットなどのデビットカードはご利用いただけません。」と表示されています。

実際に、私が持っている楽天銀行のビジネスデビットカードの番号を入力してみたところ

「この番号のカードは利用することができません。他のクレジットカード番号を入力してください。」

と表示されました。

今後は、よりデビットカードが有効に使えるサービスが増えていくことが予測されますが、まだまだ個人利用・法人利用ともに「クレジットカードはOK、デビットカードはNG」と言うところが多いようです。

使えるところを選んでしまう法人デビットカードよりは、法人カード(法人クレジットカード)の方が無難な選択と言えるでしょう。

まとめ

法人デビットカードは法人カードと比較して、メリットがほとんどないことになります。法人経営者や個人事業主が事業で使うのであれば、法人デビットカードよりも法人カードをおすすめします。

法人カード比較

おすすめの法人デビットカード

それでも法人デビットカードが欲しいという方に、おすすめの法人デビットカードはこちらです。

JNB Visaデビットカード

jnb_visa_debit_card

ジャパンネット銀行の法人デビットカードです。法人口座を開設することで発行することができます。

  • 年会費:永年無料
  • 国際ブランド:VISA
  • Web明細利用可能
  • 利用限度額:1日最大100万円
  • ポイント:キャッシュバックモールでJNB Visaデビット利用の場合、代金の1%をキャッシュバック

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