企業に勤めている会社員が社会保険に加入しており、結婚や子どもの誕生、配偶者の退職などで配偶者や子どもを被扶養者とする場合、「被扶養者異動届」を提出する必要があります。被扶養者になることで、本来納めるべき健康保険料や国民年金保険料を負担することなく、保険料を納付したことになります。

また、既に被扶養者となっていた親族が被扶養者から外れる場合も、被扶養者異動届の提出が必要です。

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被扶養者になるための条件

被扶養者になるためにはいくつかの条件があります。原則として、被扶養者は被保険者の収入で生計を立てている75歳未満の親族であることが条件で、例えば夫が妻を被扶養者としたい場合は、妻の年収が130万円未満、さらに夫と妻が同居している場合は妻の年収が夫の年収の半分以下、別居している場合は妻の年収より夫からの仕送り金額の方が多くなければなりません。75歳以上の親族は後期高齢者医療制度の被保険者となるため、社会保険の被扶養者になることはできません。

被扶養者異動届の提出

被扶養者異動届は、配偶者や子どもが被扶養者となる事実(結婚・出産等)が発生してから5日間以内に提出する必要があります。被扶養者異動届は勤務先の会社で受け取る方法が一般的です。大抵の企業では結婚や子どもが誕生した場合は会社に届け出るよう社内規則で定めているはずなので、その際に担当部門から被扶養者異動届についても説明があるかと思います。記入後は担当部門に提出すれば会社を通じて全国健康保険協会や日本年金機構に提出してもらえるため、自分で窓口等に出向いて提出する必要はありません。

なお、会社で被扶養者異動届を入手できない場合は、日本年金機構のホームページからダウンロードして印刷することもできます。会社を通さず提出する場合の届出先は年金事務局となりますので、窓口に直接提出するか郵送しましょう。

 


 

被扶養者異動届の記入例と添付書類

記入方法は会社の担当部門に尋ねれば教えてもらえますが、ここでは記入例(記入項目)を紹介します。記入欄には勤務先の会社が記入する「事業主記入欄」と、被保険者(従業員)が自ら記入する欄があります。主な記入項目は、被保険者の情報(氏名・生年月日・性別・被保険者の資格取得日(保険に加入した日)・年収・マイナンバー等)と、被扶養者の情報(氏名・生年月日・マイナンバー・住所・電話番号・被扶養者になった日・職業・収入等)です。

被扶養者が別居している場合は、被扶養者への仕送額も記入する必要があります。

また、被扶養者異動届を提出する際は、以下の添付書類が必要になります。

1.戸籍謄本または戸籍抄本、または被保険者世帯全員の住民票(続柄確認のため)

2.収入要件確認のための書類

1の書類は被扶養者異動届に被保険者と被扶養者のマイナンバーを記入している場合や、既に事業主側で続柄に相違がないことを確認できている場合は不要になります。

2の書類は、所得税法において被扶養者が控除対象配偶者または扶養親族となっている場合は、事業主の証明があれば書類を提出する必要はありません。これに該当しない場合は、被扶養者の退職証明書や雇用保険被保険者離職票のコピー、雇用保険受給資格証のコピー、年金額の改定通知書等のコピー、自営の場合は直近の確定申告書のコピー等を添付します。

被扶養者が別居していて仕送をしている場合は、上記1,2の書類の他に、仕送額がわかる預金通帳等のコピーや現金書留の控え等が必要です。また、被扶養者が内縁関係にあたる場合は内縁関係にある両人の戸籍謄(抄)本と、被保険者の世帯全員の住民票(マイナンバーが記載されていないもの)の原本が必要です。

また、被扶養者が海外で生活をしている場合など、日本国内に住所を有していない場合は「被扶養者 現況申立書」にも記入し提出する必要があります。この書類は日本年金機構のホームページからダウンロードすることが可能で、被扶養者異動届を簡略化したような書式になっています。

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まとめ

被扶養者になる条件や提出書類について説明しましたが、例えば被扶養者の年収が要件を満たしていない場合でも、日本年金機構が世帯の生計の状況を勘案して、場合によっては被扶養者として認められることもあります。提出書類についても状況によって添付書類の必要有無が異なってきます。

また、被扶養者が就職したり年収がアップすることによって被扶養者の要件を満たさなくなった場合は、削除の届け出を行わなくてはならないことも覚えておく必要があります。

被扶養者として追加する際の手続きは少し複雑ではありますが、被扶養者の健康保険料や年金保険料の納付が免除されるという大きなメリットがありますので、結婚や子どもが誕生した際には被扶養者手続きを速やかに完了させるようにしてください。

不明な点があれば、会社の担当部門や日本年金機構のホームページで確認したり、年金事務所の窓口で尋ねるようにしましょう。

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